RPGツクールと数学のブログ

RPGツクールと数学についてのブログです。

コピー用紙

過去ブログの転載です。

コピー用紙の縦・横の寸法は決まっています。どういうルールで決まっているか、ご存知でしょうか?

コピー用紙って、例えばA3を半分に折ったらA4になりますよね。A4を折ったらA5になります。A3とA4って面積は半分になるけれど、縦と横の比はまったく同じなんですよね。これがコピー用紙の性質です。

コピー用紙は、半分に折っても縦横の比は変わりません。

これって、どんな比でも成り立つわけではないんですよ。試しにそれを求めてみましょう。

f:id:fermiumbay13:20190310010441p:plain

↑縦横の比が1:xのコピー用紙を半分に折ったとします。縦が1、横がxだったとすると、半分に折ったなら、次に現れる「縦」は\frac{x}{2}になりますよね。もし縦横の比が同じになるなら、今度現れる「横」はxを掛けた\frac{x^{2}}{2}になるはずです。ここの長さは、もとの比て言っていた縦の長さである1と同じですから、次が成り立ちます。

1=\frac{x^{2}}{2}

これをxについて解いてみたら、x=\sqrt{2}が出てきますね。

つまり、縦横の比が1:\sqrt{2}なら、かつそのときに限り、折っても折っても常に比が1:\sqrt{2}のままになるのです。これがコピー用紙の縦横比です。

また、A4とかB5とかありますけれど、AとかBに何の意味があるかというと、面積の違いを表しています。

A判は、A0が「面積1m^{2}になるもの」と決まっています。一方B判は、「面積1.5m^{2}になるもの」と決まっています。半分に折れば折るほど面積が半分になっていき、縦横比はどちらも先の通り1:\sqrt{2}となりますので、これで各々の長さは一意に決められるわけです。

例えばA3の面積は\frac{1}{8}m^{2}=1250cm^{2}になりますね。縦横比は1:\sqrt{2}ですから、縦の長さをxとすると、

\sqrt{2}x^{2}=1250cm^{2}

となります。これを解くとx=29.73cmぐらいになりますので、縦の長さは29.73cmとなります。横の長さはルート2倍なので、42.04cmですね。実際にはルートが出てくると無理数になって扱いづらいので、紙の規格ではこの値に基づく定数として、縦297mm、横420mmと決まっています。

一般に、以下の長さとなります。

Anの長さ

縦:\sqrt[4]{\frac{1}{2^{2n+1}}}m

横:\sqrt[4]{\frac{1}{2^{2n-1}}}m

Bnの長さ

縦:\sqrt[4]{\frac{9}{2^{2n+3}}}m

横:\sqrt[4]{\frac{9}{2^{2n+1}}}m