RPGツクールと数学のブログ

RPGツクールと数学についてのブログです。

魔法と科学は別だと思う

十分に発達した科学技術は魔法と見分けがつかないというのは、ある界隈では有名な言葉ですけれど、私は科学と魔法はやっぱり違うと思うのです。

このブログも著者の趣味の都合でRPGツクールと数学という変な組み合わせがテーマになっていますけど、数学のように論理の集大成で寸分の矛盾もないものと、ゲームの中の世界を調和させようとすると、都合が悪いことがよくある気がします。

ゲームの中の世界に色々な設定を加えていくことは、ゲーム作りの楽しみの一つだと思います。この世界ではこうなっているから、こういうことができて、こうなっている、というような具合です。ただ私の都合ですけれど、普段から数学のような科学的なことを考えていると、どうもゲームの中の世界にも科学的な説明を与えてしまいがちに思います。

魔法ってなんだ??ってなるわけです。

詠唱者が唱えるだけで、空間に炎やら水やらが噴き出し、扉の錠前を外すことができ、場合によっては詠唱者の都合がいいように、死者が生き返ったり、正義の聖獣が召喚されたりするわけです。これらすべてが科学として説明できるものでしょうか。

十分に発達した科学は魔法と区別がつかないというのも確かで、昔の常識では考えられないことが現代社会で色々実現しています。飛行機はあんなに大きくて重いのに空を飛ぶんですよ。携帯電話は物理的に何も繋がっていないのに世界中とやりとりできるんですよ。数百年前からすればあり得ないですし、魔法といってもよさそうな気もします。

ただ、そういった科学技術と魔法との大きな違いは、科学技術には必ず仕組みがあって、こうすれば誰がやっても再現することができる、というものでしょう。江戸時代の人にも仕組みを教えれば飛行機を作らせることができるわけです。魔法にはそれが要求されません。仕組みなんてなくても、結果が叶えばそれでいいのです。それに仕組みや論理がなくても、構いません。

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火を出したり死者が蘇ったりなど、すべてに論理的な説明をすることは困難ですし、その世界の神様もそんなめんどくさい世界を作ろうとはしないと思うのです。こう説明した方が都合がいいと思うのです。

それでも結果が起こるための何かアクションはあるわけですよね。論理的な説明がない魔法がどう実現できているのか?に説明を入れるなら、こうすればいいでしょう。

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魔法を詠唱すると、その世界の宇宙の外側にいるであろう神さまが気づき、宇宙の物理法則を書き換えてやるのです。そうすれば、その世界の人からすれば、何の仕組みもなく突然火が放たれたように見えるわけです。結果だけが叶えばいい、魔法としての考え方にそぐうのではないでしょうか。本当に物理法則を書き換えるので、「宇宙の法則が乱れる!」とかいうのも、まぁ出来なくはないな……と納得できる気がします。

実際 私はゲーム作りをしている人は、その人の作ったゲームの世界の神さまに相当すると思うのですよ。神さまは自分の都合のいいようにゲームの世界を書き換えられるじゃないですか。もしその世界の中の人が、世界の開発者に魔法を要求することができてしまうような、高度な世界をプログラミングして作ることができたなら、上記のことも起こりうると思うし、魔法も実現すると思います。*1

ただ、そんなことが誰でも実現できてしまうと世界はとんでもないことになりますし、神さまも大変だと思います。だから神さまに選ばれた者にしか魔法の素質がなくて、それらの人にしか魔法を使う権利がないものなんでしょう。神さまは何の目的で世界を作ってるんだ??というのもそれはそれで気になりますけど。

そんなことを言っても、私は魔法にも科学的な説明を与えてしまうのですけれどね。私が作るRPGの魔法は科学です。神さまもいません。都合は悪いけど、そう考えた方がやっぱり楽しい。

*1:現実の世界も実は宇宙の外側に神さまがいて、神さまがプログラミングしてこの世界を作り出したんじゃないか、みたいなことをたまに思います。無から有が生まれるなんて都合が良過ぎる気もするもんね?