RPGツクールと数学のブログ

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チルノ関数

過去ブログの転載です。

チルノ関数とは、x=1,2,3となるにつれ、y=1,2,9となる関数のことです。チルノのパーフェクトさんすう教室で、1、2、⑨-!って言うので、そこから生まれた関数ですね。*1

上記の条件さえ満たせば、どんな関数でもチルノ関数です。多項式の関数なら、次の関数が一番シンプルなチルノ関数ですね。

y=3x^{2}-8x+6

試しにx=1,2,3を代入してみるとこうなります。

x=1のときy=3\cdot1^{2}-8\cdot1+6=3-8+6=1
x=2のときy=3\cdot2^{2}-8\cdot2+6=12-16+6=2
x=3のときy=3\cdot3^{2}-8\cdot3+6=27-24+6=9

確かにy=1,2,9になってますね! なのでコレはチルノ関数です。

チルノ関数【Lunatic】

チルノ関数【Lunatic】とは、チルノ関数の定義も満たすうえ、次の微分方程式も満たす関数のことをいいます。*2

1y'''+2y''+9y'=0

1、2、⑨ですね! さぁコレ解けますか。

正直、何のひねりもありません。特性方程式を立てて一般解を求め、初期値から係数を求めればいいだけです。めちゃくちゃ面倒なだけで、解くのは単なる作業です。計算の練習ぐらいにはなるんじゃないですかね。

答えはこうなります:

y=e^{-x}(C_{1}\cos 2\sqrt{2} x + C_{2}\sin 2\sqrt{2} x)+C_{3}

C_{1}=\frac{\frac{-1}{e^{-1}\sin 2\sqrt{2} - e^{-2}\sin 4\sqrt{2}}+\frac{8}{e^{-1}\sin 2\sqrt{2} - e^{-3}\sin 6\sqrt{2}}}{\frac{e^{-1}\cos 2\sqrt{2} - e^{-2}\cos 4\sqrt{2}}{e^{-1}\sin 2\sqrt{2} - e^{-2}\sin 4\sqrt{2}}-\frac{e^{-1}\cos 2\sqrt{2} - e^{-3}\cos 6\sqrt{2}}{e^{-1}\sin 2\sqrt{2} - e^{-3}\sin 6\sqrt{2}}}
C_{2}=\frac{\frac{-1}{e^{-1}\cos 2\sqrt{2} - e^{-2}\cos 4\sqrt{2}}+\frac{8}{e^{-1}\cos 2\sqrt{2} - e^{-3}\cos 6\sqrt{2}}}{\frac{e^{-1}\sin 2\sqrt{2} - e^{-2}\sin 4\sqrt{2}}{e^{-1}\cos 2\sqrt{2} - e^{-2}\cos 4\sqrt{2}}-\frac{e^{-1}\sin 2\sqrt{2} - e^{-3}\sin 6\sqrt{2}}{e^{-1}\cos 2\sqrt{2} - e^{-3}\cos 6\sqrt{2}}}
C_{3}=\frac{\frac{e\sec 2\sqrt{2} - 2e^{2}\sec 4\sqrt{2}}{\tan 2\sqrt{2}-\tan 4\sqrt{2}}-\frac{e\sec 2\sqrt{2} - 9e^{3}\sec 6\sqrt{2}}{\tan 2\sqrt{2}-\tan 6\sqrt{2}}}{\frac{e\sec 2\sqrt{2} - e^{2}\sec 4\sqrt{2}}{\tan 2\sqrt{2}-\tan 4\sqrt{2}}-\frac{e\sec 2\sqrt{2} - e^{3}\sec 6\sqrt{2}}{\tan 2\sqrt{2}-\tan 6\sqrt{2}}}

グッチャグチャですね! 通分したらキレイになるのかしら。ちなみに各定数は計算すると大体こういう値になります↓

C_{1} \fallingdotseq 52.1552
C_{2} \fallingdotseq 119.235
C_{3} \fallingdotseq 5.74034

つまり、大体こうなりますね↓

y \fallingdotseq e^{-x}(52.1552\cos 2\sqrt{2} x + 119.235\sin 2\sqrt{2} x)+5.74034

これがチルノ関数【Lunatic】です。

試しにx=1,2,3を代入してみるとこうなります。

x=1のときy \fallingdotseq e^{-1}(52.1552\cos (2\sqrt{2} \cdot 1) + 119.235\sin (2\sqrt{2} \cdot 1))+5.74034 \fallingdotseq 1
x=2のときy \fallingdotseq e^{-2}(52.1552\cos (2\sqrt{2} \cdot 2) + 119.235\sin (2\sqrt{2} \cdot 2))+5.74034 \fallingdotseq 2
x=3のときy \fallingdotseq e^{-3}(52.1552\cos (2\sqrt{2} \cdot 3) + 119.235\sin (2\sqrt{2} \cdot 3))+5.74034 \fallingdotseq 9

ちゃんとy=1,2,9になってますね。やりたくないですけれど、微分していけば、ちゃんと冒頭の微分方程式も満たします。

グラフはこうなります。

f:id:fermiumbay13:20190801124556p:plain

これはひどいね! 少なくとも単調増加な関数じゃないと、1、2、⑨-!っぽくないですね^^;

1↓2↑⑨↓↑↓↑↓↑ー! みたいになっちゃってますねこれじゃあ。*3

奇特な皆さまも、ぜひ色々なチルノ関数を考えてみてくださいね。*4

*1:こんなくだらないもの、実は過去の自分が考えたなんて言えない…

*2:Lunaticのチルノは通常1がムズいと思う

*3:アホアホ

*4:後おれLunaticノーコンできたよスゴくない??